世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?

おまたせしました!

1月8日に開催されました山口周さん講演の第二部の記事になります!

生産革命の弊害

20世紀以降は、たくさんのものが作れるようになったが、

「あなたがコロニーに対して何を持っていくか?」という問いに対しては、20世紀以降のものではなく、15世紀以前のものが選ばれるんですよね。

パリの電柱の地中化率は100%です。日本は、G7の中でも地中化率はかなり遅れていて、東京は15%となっていて圧倒的に遅れています。

生産性を求めすぎて、見にくい広告や、東京オリンピックの開催に合わせて高速道路を作るときに区画整理する時間もなくて、国土の上に作るしかなく、東京のシンボルでもある日本橋の上につくちゃったんですよね。東京都議会でも、どのようにしてこの高速道路を消すかが議論されています。明らかに時代が変わっていて、「モノをつくる時代」から「いかにしてモノを消す時代」に突入しているんですよね。

江戸時代から労働時間は倍以上になっているのに、遺産のようなものは現代からは生まれず、過去の時代から生まれています。これもまた、逆のことが起こっていますよね。

私達はお引越しのときに、おいていくものを私達は「ゴミ」と呼びます。

生産革命からごみが生み出されています。僕はこの流れをもうやめようよと言っています。

 

ケインズの予言は外れた?

経済学の間では、ケインズの予言は外れたと言われてますが、論文を読むと面白いんですよね。

ここでケインズの行間を読む必要があります。

「一方で、働く必要がなくなれば道徳もかわり、これまで金持ちや高利貸しを肯定してきた価値観が否定される。本当の生き方をわきまえた人が、余暇を十分に使えるようになる。これまでの金持ちや高利貸し翼賛は、資本蓄積を実現するための方便である。それが十分に終われば、尊敬されるのは本当にいまを充実して生きられる人物だ。ただし、それが実現するのは百年以上先。そのうえで、いまのうちから人生を楽しむ準備をしておいてはいかがかと問いたい?」

ケインズは、暇が社会問題になると言っています。

暇を潰せなくて、これが社会問題になるといってて、暇を潰すには、スポーツであり、芸術であるといった教養がいるということですよね。現代の人達はこれができなくて、結局無駄な仕事を生み出して、時間を埋め合わせているんですよね。1日3時間で済むはずの仕事が5時間で終わっていないのは無駄を行っていることですよね。

日本は、仕事に対して非常に高い熱を感じている、仕事に対して「非常に」意欲的である、

職場生活に「満足」あるいは「やや満足」しているこういったネガティブな質問は、調査国の中でも最下位なんですよね。

つまり、仕事の価値を感じられていないんですよ。ケインズは社会のニーズは3時間で埋められると言っているのに、5時間もかかっていたら生産性がないということですよね。日本はこれでだめだと言われるんですけど。ここでアメリカを見ていると7割の人達もやりがいを感じれていないんですよね(笑)大差がないんですよね。つまり、先進国の仕事の中では、社会に価値発揮できていると感じる仕事は”貴重”となってきているんですよ。貴重なものというのは、価値があるんですよ。つまり、世の中にとって価値が発揮できていると感じさせられる職場を作れる人は、低い賃金でも優秀な人を集めれる時代になっているんです。そんな時代が、いま足元に来ているんです。なので、世の中を悪くしているのは、悪者ではなく、”普通の会社”なのではないかと考えます。一つ要因として僕が考えているのは、ビジネスは常に”サイエンス”×”アート”×”クラフト”の3つの掛け算で決まります。真善美の判断が日々求められます。サイエンスに則ってれば、答えが出ると言われすぎているとここ20年間は言われています。正しいことはファクトに基づいて論理思考で求められます。何が美しいかは、顧客が何を美しいと思うか統計で決まるんですよね。クラフトは、過去の経験から基づいて判断されます。

いま、世界中のビジネスの現場で起こっている問題

サイエンスをベースに物事を考えると”正解のコモディティ化”という問題が起きてきます。

みなさん今まで正解を出すといことつまり、100点を出すことが良いと教えられてきましたよね。

ビジネスの世界では、正解を出すと0点になるんです。

昔のガラケーのデザインを見ても、その当時の担当の人でも見分けがつかないんですよね。

ボタンの配置も、画面の大きさもほとんど一緒なんですよ。秘密秘密で作っているのに、夜に出すと似たような商品があるんです。携帯を作る時はそれぞれの部門で分けられていて、統計やマーケティングの考えから製品を作るんですけど、やはり結局はどの製品も似たような結果になるんです。これは、経営学の教科書、ある種100点の製品を作っているんですけど、経営からみと0点なんですよね。市場調査を全くやらない、アップルがタッチパネルを搭載したiphoneを発表して2年で市場シェアを奪われたんです。

今は、「役に立つ」が評価されず、個人にとっての「意味」が重視されています。

意味のコピーというのはすごく難しいんですよね。技術や、デザインというのは簡単にコピーできますが、意味のコピーはできません。意味を打ち出すことが価値を持ちます。

「問題」と「解答」のバランス

昭和以前は、市場には”不満”がいっぱいありました。とにかく、問題を解決できる組織や、個人に富が集まりました。人類は長い間、問題があってそれを解決するという時間を過ごしてきたんですよね。現代は、問題を見つけるということが難しくなっています。世の中の人に聞いても問題は出てこない。人材も、知識もテクノロジーもあるのに問題がなくなっている、問題が希少になってるんですよ。問題はどうやったらつくることができるかというと「ありたい姿」と「現状」にギャップがあるとそれが問題になるんですよね。つまり、問題が希少になっているということは「ありたい姿」を描ける人が少なくなっているんですよね。

今後100年後、こんなものがあっていいのかと考える人。アートな視点を持っている人が重要になってくるんですよね。

ファクトの目線で見てしまうと、過去の視点になってしまいます。これはみんな持っているので、この判断をすると携帯電話の事例と同じ様になっています。

こうなると、アートに頼らないといけなくなってきます。

コンプガチャというのがありましたよね。

法律的には問題にはなかったが、社会問題になってからやめましたよね。

ルール違反じゃなくても、後から刺されるんですよね。

こういう世の中だからこそアートを蔑ろにしてはいけません。

アートが主人となっていて、サイエンスとクラフトが脇を固めるという考え方になってほしいです。

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